令和の虎の出演者が始めた「顧問制度」とは

YouTube番組「令和の虎」は、志願者が虎(出資者)にプレゼンして出資を獲得するビジネス番組です。出演した経営者の中には、「顧問制度」として、月に一度会って話す形の顧問サービスを公表する人が続いています。

従来の顧問は弁護士・税理士・経営コンサルタントなど専門家が中心でしたが、令和の虎の出演者による顧問制度は「経営者本人と直接話せる」ことを中心にした新しい形です。

本記事では、顧問制度を公表している林尚弘氏・宮迫博之氏・ヒカル氏を中心に、本人や報道で確かめられる料金・内容を比べ、「自社に合った顧問の選び方」まで解説します。

令和の虎出演者の顧問制度 — 主要3人の比較一覧

本人の公式サイト・本人のX・報道で確かめられた内容です(2026年10月24日確認)。条件は変わることがあるため、申し込み前に各本人の公式発信で確認してください。

項目 林尚弘 宮迫博之 ヒカル
主な肩書 株式会社FCチャンネル代表取締役・令和の虎 二代目主宰 元「雨上がり決死隊」・YouTuber YouTuber・起業家
制度の名前 林顧問 トーク顧問制度 ヒカル入江 顧問制度(入江氏と共同)
公表されている料金 だいたい月50万円(年間一括だと少し安くなる) 月額50万円(税抜き)、年間一括500万円(税抜き) 月額500万円(税別)、年間一括5,500万円(税抜)
契約数・枠 「現在顧問数160社以上契約中」 公表なし(開始時に林氏が「すでに契約が2件決まった」と発言) 10社限定
主な中身 月に一度のお茶がメイン。3か月に1回の顧問飲み会 月に1回のお茶と、3か月に1回のグループでの飲み会 事業設計・ブランディング・マーケ戦略・組織づくり・人材や企業の紹介・SNS活用と拡散戦略など
出典 林顧問 公式サイト https://www.hayashi-komon.com/ スポーツニッポン 2024年5月21日 入江氏のX(2025年10月4日)

3人とも料金と中身が大きく異なるため、自社の課題に合った人物を選ぶことが重要です。

林尚弘 — 公式サイトで「160社以上契約中」と案内する林顧問

プロフィールと経歴

林尚弘氏は1984年、千葉県出身。大学1年で起業し、その1年後に武田塾を設立。フランチャイズ化をきっかけに8年間で全国400校舎・年商130億円超に広げました。2018年よりYouTube『令和の虎CHANNEL』に出演し、2022年に株式会社FCチャンネルを設立しています(出典:林顧問 公式サイト https://www.hayashi-komon.com/ 、2026年10月24日確認)。2024年10月、『令和の虎』の二代目主宰への就任が発表されました(出典:スポーツニッポン 2024年10月8日 https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/10/08/kiji/20241008s00041000274000c.html )。

顧問制度の内容(公式サイトより)

  • 契約社数:「現在顧問数160社以上契約中」
  • 料金:「だいたい月50万円です。年間一括だと少し安くなります」
  • 中身:月に一度のお茶がメイン。3か月に1回、顧問飲み会
  • 対象:最低でも月商100万円以上の方向け。業種は不動産・IT・建設・建築・SNS・夜・店舗系などさまざま
  • 流れ:フォーム→審査→初回15分のZoom。基本1年間はやめないでほしい、としています

2023年夏に林氏の個人事業として始まり、2024年8月17日の林氏のX投稿では「10社限定が50社になりました」と告知していました(https://x.com/hayashinaohiro/status/1824744021761384662 )。

公式サイトに実名で載っている顧問先の声

株式会社L-MARKの池谷義彦氏は、直営2店舗のころに相談し、「今の12店舗展開(1年半で10店舗拡大)」につながったと述べています(出典:林顧問 公式サイト)。公式サイトにはこのほか、EC-Consulting Japan 株式会社の松下直人氏、株式会社ダブルヘリックスの中谷康晃氏の声も掲載されています。

注意点

公式サイトのQ&Aでは、「顧問先で結果が出てないところは?」という質問に「全然あります」と答えています。成果は約束されたものではないことを前提に、会える頻度と期間を確認したうえで検討しましょう。詳細は林尚弘の顧問活動と実績をご覧ください。

宮迫博之 — 月1回のお茶と3か月に1回の飲み会の「トーク顧問制度」

プロフィールと経歴

宮迫博之氏は、お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の元メンバーで、YouTubeチャンネル「宮迫ですッ!」で活動しています。令和の虎には志願者として出演しています(令和の虎CHANNEL の動画「キッチンカーで牛宮城の味を全国に届けたい!【宮迫 博之】」など)。飲食では焼肉店「牛宮城」を手がけています。

顧問制度の内容

スポーツニッポンの報道によると、宮迫氏は林尚弘氏との飲み会で提案されたことをきっかけに「トーク顧問制度」を始めました(出典:スポーツニッポン「宮迫博之、経営者向けのトーク顧問制度をスタート」2024年5月21日 https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/05/21/kiji/20240521s00041000536000c.html )。本人も2024年4月9日のXで「顧問制度頑張ります」と投稿しています(https://x.com/motohage/status/1777514209276010886 )。

  • 料金:月額50万円(税抜き)、年間一括500万円(税抜き)
  • 中身:宮迫氏と月に1回お茶をして、3か月に1回みんなで飲んでグループ指導
  • その他:信頼関係ができれば、会社のサイトで顧問として顔写真付きで掲載することを許可する場合もある

向いている企業

飲食・エンタメ・メディアに関わる事業で、宮迫氏の経験や見せ方の考え方を聞きたい企業に向いています。財務・法務などの専門領域は、別に専門家の顧問を用意しましょう。詳細は宮迫博之の顧問活動をご覧ください。

ヒカル — 入江氏と組んだ10社限定の「ヒカル入江 顧問制度」

プロフィールと経歴

ヒカル氏はYouTuberで、アパレルブランド「ReZARD」などの事業にも関わる起業家です。ReZARDは、株式会社サムライパートナーズが「ヒカルとのD2Cブランド」として立ち上げたと紹介しています(出典:サムライパートナーズ「企業情報」https://samurai-partners.jp/about/ )。令和の虎には志願者として出演したのち、虎の席にも座っています(令和の虎CHANNEL の動画「ヒカルが遂に虎の席へ。」など)。

顧問制度の内容

2025年10月4日、サムライパートナーズの入江氏がXで「ヒカル入江 顧問制度」の開始を告知しました(出典:入江氏のX https://x.com/irie_samurai/status/1974301591324033074 と添付の告知画像、2026年10月24日確認)。

  • 枠:10社限定
  • 料金:月額500万円(税別)、年間一括の場合5,500万円(税抜)
  • サポート内容:事業設計/ブランディング/マーケ戦略/組織づくり/人材・企業の紹介/SNS活用と拡散戦略/共同事業(両者のプランが合う場合)

注意:動画やSNSでの紹介がどこまで含まれるかは、告知では約束されていません。契約前に「何が含まれるか」を必ず書面で確認してください。詳細はヒカルの顧問・ビジネス活動をご覧ください。

その他の令和の虎出演者の顧問活動

林・宮迫・ヒカルの3人以外にも、令和の虎の出演者で顧問サービスを公表している人物がいます(2026年10月24日確認)。

出演者 主な事業 顧問の中身 公表されている料金
富永太陽 携帯電話ショップ「テルル」のFC経営(株式会社ガッジェス) 林氏・富永氏と一晩飲み、キャバクラの仕組みや接待術を学ぶ単発型 40万円(税抜き)(令和の虎 公式サイト「富永顧問」)
南忠則 オーダー家具・内装・建築(株式会社WOODBASE・F)、関西版令和の虎主宰 少人数限定の壁打ち型「みなみ会」。月1回、勉強会を兼ねた食事会 月額10万円(税抜)(応募フォームの記載。開始時の2025年9月の動画では本人が月5万円と発言)
東将大 まつ毛・眉毛サロン「ロレインブロウ」などのFC本部 月1回・1時間の面談(Zoom・対面可)。壁打ち・FC/新規事業・採用組織・マーケなど 東会会員 月20万円(年間一括200万円)・一般 月30万円(年間一括300万円)(本人のX 2025年8月21日)
安藤功一郎 株式会社安藤組 代表取締役。タイ・日本で経営 月1回の面談。タイ進出支援・不動産での資産運用や節税・M&A支援・壁打ち 月1回の面談で50万円(税別)(令和の虎 公式サイト「安藤功一郎」)
三原拓大 株式会社シュビヒロ 代表取締役(SNS運用代行など)、二軍版令和の虎主宰 月1回1時間のお茶。人の紹介、顧問先同士のつながり。「現在、約30社が契約中」 月額15万円(年払いなら150万円)(令和の虎 公式サイト「三原顧問」)

出典:令和の虎【公式サイト】顧問制度ページ(富永顧問・みなみ会・安藤功一郎・三原顧問)https://reiwanotora.jp/komon/ 、出演者ページ(東将大)https://reiwanotora.jp/tiger/azuma-shota/ 、東将大氏のX(2025年8月21日)https://x.com/azumashota1003/status/1958484417187602784 、YouTube「フランチャイズチャンネル」vol.3968(2025年9月2日公開)とその概要欄の「南顧問制度(南会)応募フォーム」、「ロレインブロウ東顧問制度審査フォーム」。

業界に特化した顧問を求める場合は、知名度よりも、自社と同じ業界での経験を重視した方が効果的です。

令和の虎型顧問 vs 従来型顧問 — どちらを選ぶべきか

「令和の虎出演者に顧問を依頼すべきか、それとも従来型の経営顧問に依頼すべきか」——この判断基準を整理します。

比較項目 令和の虎型(インフルエンサー顧問) 従来型(専門家顧問)
料金 本人が公表(公表例は1回40万円の単発型から月500万円まで幅がある) 個別見積(稼働頻度・関与範囲で決まる)
主な提供価値 経営者本人の経験・人のつながり・話題性 専門知識・業界経験・人脈
会う頻度 月1回程度のお茶・面談が中心の例が多い 契約で決める
向いている課題 視野を広げたい・次の一手を相談したい 経営課題の分析・法務・税務・人事
リスク 期待とのずれ(紹介や成果は約束されない) 即効性が低い・地味
契約期間 「基本1年」と明記する例がある(林氏・松浦氏) 契約による

令和の虎型を選ぶべき企業

  • 経営者本人と直接話して次の一手を考えたい
  • 同じ業種・規模を経験した経営者の考え方を知りたい
  • 顧問先同士の交流の場にも価値を感じる
  • 紹介や成果が約束されないことを理解したうえで、年単位の費用を出せる

従来型を選ぶべき企業

  • BtoB事業で経営課題の深い分析が必要
  • 法務・税務・労務などの専門知識が求められる
  • 地道な組織改善や業務効率化を優先したい
  • 業務範囲と稼働を契約で決めて、伴走してほしい

もちろん、両方を組み合わせることもできます。守り(法務・税務・労務)は専門家の顧問で固め、攻め(相談相手・人のつながり)に著名人の顧問制度を使う、という使い分けです。

顧問料の費用対効果を考える — 本当に元が取れるのか

令和の虎型顧問の月額料金は決して安くありません。投資として成立するかどうかを冷静に判断するための考え方を示します。

費用対効果の計算方法

顧問料の投資対効果(ROI)は以下の式で計算できます。

ROI = (顧問による売上増加額 − 顧問料)÷ 顧問料 × 100%

計算の例:月額50万円(年600万円)の顧問を入れた場合

下の表は、計算の仕方を示すための仮の数字です。実際の効果を示すものではありません。

仮のシナリオ 年間顧問料 年間売上増加(仮) ROI
売上増加が顧問料の2倍 600万円 1,200万円 100%
売上増加が顧問料と同じ 600万円 600万円 0%(損益分岐点)
売上増加が顧問料の3分の1 600万円 200万円 -67%

契約前に、年間顧問料を上回る効果が見込めるかと、効果を何で測るかを自社で決めておきましょう。なお、個人に顧問料を支払う場合は源泉徴収が必要になることがあります(個人への報酬は原則10.21%、1回100万円を超える部分は20.42%=国税庁の基準)。

令和の虎出演者に顧問を依頼する際の契約チェックリスト

インフルエンサー型の顧問は、従来型とは違う点で行き違いが起きやすくなります。以下のチェックリストで契約前に確認してください。

契約前の確認事項

確認項目 確認ポイント 確かめないと起こりうること
会う頻度・時間 月何回・何時間会えるか 思っていたより話せる時間が短い
SNS紹介の有無 動画やSNSでの紹介は含まれるか 紹介を期待していたが契約に含まれていない
最低契約期間 何か月の継続が前提か・途中でやめられるか 年払いのあとで合わないと気づく
成果指標 何をもって「続ける価値がある」とするか 続けるかどうかの判断があいまいになる
評判のリスク 顧問側の不祥事があった場合の解約の扱い 自社のイメージにも影響が及ぶ
秘密保持 自社の経営情報が動画やSNSで話されないか 社内の事情が外に出る
同業他社 同業他社とも同時に契約しているか 競合と同じ助言を受けている

契約書に盛り込みたい条項

  1. 業務範囲の明示:お茶・面談・SNS紹介・イベント登壇など、何が含まれるかを列挙
  2. 会う回数:月○回以上の面談など、最低限の回数
  3. 見直しの時期:一定期間で効果を確かめ、続けるかを話し合える条項
  4. 秘密保持条項:自社の経営情報をSNS・動画で公開しない旨の確約
  5. 競業の扱い:同業他社との同時契約をどう扱うか
  6. 評判のリスクへの備え:顧問側の不祥事があった場合の解約権

契約書の作成にあたっては法務顧問(顧問弁護士)のレビューを受けることを推奨します。顧問契約の法的注意点は顧問の種類一覧も参照してください。

自社に合った顧問の選び方 — 5つの判断基準

令和の虎出演者を含め、インフルエンサー型顧問を選ぶ際の判断基準を5つ提示します。

判断基準1:自社の課題は何か

最も重要な判断基準は「自社の最大の課題」です。経営者本人と話して視野を広げたいならインフルエンサー型、特定の経営課題の深い分析なら従来型が適しています。

判断基準2:予算はいくらか

公表されている月額料金は月10万円から月500万円まで幅があり、年間一括払いを求める例もあります。年単位で無理なく払える金額かを先に決めましょう。

判断基準3:業界との適合性

顧問本人の事業経験が自社の業界・業態に近いほど、具体的な相談がしやすくなります。

判断基準4:KPIを設定できるか

「何か月後に何がどう変わっていれば続けるか」という具体的なKPIを設定できるかどうか。設定できない場合は投資判断が曖昧になります。

判断基準5:撤退基準を決められるか

「この期間で効果が出なければやめる」という撤退基準を事前に決めておけるかどうか。感情的に「有名人だから」と続けてしまうのが最大のリスクです。

令和の虎出演者が公表している顧問料一覧

本人の公式サイト・本人のX・報道で確かめられた料金を並べます(2026年10月24日確認)。一般的な顧問料には全国一律の公式な相場データがないため、ここでは比べていません。

出演者 公表されている料金 出典
ヒカル・入江 月額500万円(税別)/年間一括5,500万円(税抜) 入江氏のX(2025年10月4日)
林尚弘 だいたい月50万円(年間一括だと少し安くなる) 林顧問 公式サイト
宮迫博之 月額50万円(税抜き)/年間一括500万円(税抜き) スポーツニッポン(2024年5月21日)
安藤功一郎 月1回の面談で50万円(税別) 令和の虎 公式サイト「安藤功一郎」
東将大 東会会員 月20万円/一般 月30万円(年間一括200万円/300万円) 東将大氏のX(2025年8月21日)
三原拓大 月額15万円(年払いなら150万円) 令和の虎 公式サイト「三原顧問」
富永太陽 40万円(税抜き)・単発 令和の虎 公式サイト「富永顧問」
南忠則 月額10万円(税抜)(開始時の動画では本人が月5万円と発言) 南顧問制度(南会)応募フォーム、YouTube「フランチャイズチャンネル」vol.3968(2025年9月2日)

金額の差は、会う頻度・人数枠・中身の違いによるものです。顧問料の決まり方は顧問料金・報酬の相場をご覧ください。

まとめ — 令和の虎出演者の顧問は「攻めの投資」として活用する

令和の虎出演者の顧問活動について、本記事の要点をまとめます。

  • 林尚弘氏は公式サイトで「160社以上契約中」と案内。だいたい月50万円、月に一度のお茶がメイン
  • 宮迫博之氏は月額50万円(税抜き)・年間一括500万円(税抜き)、月1回のお茶と3か月に1回の飲み会
  • ヒカル氏は入江氏と「ヒカル入江 顧問制度」。月額500万円(税別)・10社限定
  • 紹介や成果は約束されないため、含まれる内容・期間・やめ方を書面で確認する
  • 法務・税務など専門領域は別途、士業型の顧問が必要

令和の虎出演者の顧問は「攻めの投資」です。守り(法務・税務・労務)は従来型の専門家顧問で固め、攻め(相談相手・人のつながり)に著名人の顧問制度を活用する——この使い分けが合理的です。

各出演者の詳細は林尚弘・宮迫博之・ヒカルの個別記事を、顧問制度の全体像は顧問の種類一覧をご覧ください。

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本記事の監修

齊木祐介(ASI株式会社 代表取締役)— 顧問制度・経営支援を含む複数事業を統括し、実務で得た知見をもとに本サイトの情報を監修しています(運営:ASI株式会社)。