この記事の結論
顧問とは、企業や組織に対して外部の専門的な立場から助言を行う人、またはその契約上の立場のことです。読み方は「こもん」。要点は3つ。①多くは会社と雇用契約を結ぶ従業員ではなく、業務委託契約(準委任契約が中心)で非常勤として関わり、指揮命令は受けません。②会社法が定める「役員」は取締役・会計参与・監査役に限られており(会社法第329条第1項)、顧問は法律上の役員ではなく、設置義務のある法定の役職でもありません。呼称・権限・関わり方は契約や社内規程で自由に設計します。③種類は経営顧問・技術顧問・営業顧問・財務/法務顧問など多岐にわたります。種類別の詳しい解説は経営顧問とは・技術顧問とは、報酬の考え方は顧問報酬の相場で解説しています。
顧問とは(意味・読み方)
顧問とは、企業や組織に対して、外部の専門的な立場から経営や特定分野について助言を行う人、またはその契約上の立場を指す言葉です。読み方は「こもん」。「顧」には「かえりみる・たずねる」、「問」には「とう・たずねる」という意味があり、経験や知見のある人に意見を求めるという語の成り立ちを表しています。
顧問は、会社と雇用契約を結ぶ従業員ではありません。多くの場合は業務委託契約に基づいて非常勤で企業に関わり、会社の指揮命令下には入らないのが特徴です。法律行為でない事務(助言や相談対応)の委託にあたるため、契約の法的性質は民法上の委任の規定を準用する準委任契約(民法第656条)に整理されるのが一般的です。委任契約そのものは「当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる」(民法第643条)と定義されています。
一方で従業員は、労働基準法第9条が定める「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」としての「労働者」にあたり(労働基準法第9条)、会社の指揮命令のもとで労働時間や業務内容が管理されます。顧問はこの「労働者」の枠組みの外にあり、稼働の進め方や時間配分は本人の裁量に委ねられる点が、雇用契約に基づく従業員との根本的な違いです。
ポイント:顧問は「決定する人」ではなく「助言する人」。契約は雇用契約ではなく業務委託契約(準委任契約が中心)で、指揮命令下に入りません。会社法上の役員でも法定の役職でもなく、権限・関わり方はすべて契約や社内規程で設計します(詳しくは次章)。
なお「顧問」という言葉自体は、企業に限らず学校の部活動顧問や各種団体の顧問など、企業以外の場面でも使われる日常語です。いずれも「相談を受ける立場」「経験に基づき助言する立場」という点では共通していますが、権限や責任の根拠となる法律・規約はその都度異なります。本記事では、企業(株式会社など)における顧問を対象に解説します。
顧問の役割・仕事内容
顧問が企業に提供する価値は、実務そのものを代行することではなく、経営者や現場の意思決定を外部の視点から補強することにあります。代表的な役割を整理すると次のとおりです。
| 役割 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 専門的な助言 | 経営・技術・法務・財務・営業など、社内に不足しがちな専門知識をもとに、意思決定の材料を提供する |
| 意思決定の壁打ち相手 | 経営者が一人で抱えがちな判断について、利害関係の少ない外部の立場から客観的な意見を返す |
| 人脈・取引先の紹介 | これまでのキャリアで築いた人脈をもとに、取引先・提携先・専門家などを紹介する |
| 対外的な信用の補完 | 実績のある顧問が関わっていること自体が、取引先や採用候補者への一定の安心材料になり得る |
| 社内人材への知見の共有 | 経営幹部やメンバーとの定期的な対話を通じて、経験に基づくノウハウを伝える |
重要なのは、顧問はあくまで助言・提言を行う立場であり、実務の遂行そのものを担う人員ではない点です。「困りごとをまるごと巻き取ってもらえる」という期待で契約すると、業務範囲をめぐる認識のずれが生じやすくなります。どの役割を最も必要としているかを事前に整理し、契約時に業務内容として言語化しておくことが、顧問を有効に活用する出発点になります。
また、上記5つの役割をすべて一人の顧問が担うとは限りません。人脈紹介に強い顧問が技術的な助言を専門としていないこともあれば、専門知識には強くても社内への浸透支援を得意としない顧問もいます。自社がどの役割を最も必要としているかを整理したうえで顧問を探すことが、期待とのずれを避ける近道です。
顧問は役職か・会社法上の位置づけ
「顧問は役職なのか」「顧問は役員にあたるのか」は検索でもよく問われる疑問です。結論から言うと、顧問は会社法が定める「役員」ではなく、法律で設置や選任方法が定められた役職(機関)でもありません。
会社法第329条第1項は「役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。)及び会計監査人は、株主総会の決議によって選任する。」と定めており、会社法上の「役員」は取締役・会計参与・監査役の3つに限定されています。顧問はこの一覧に含まれないため、株主総会の決議による選任も、取締役会への出席・議決権も、法律上は必要とされません。
また、会社法第330条は「株式会社と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。」と定めています。役員は株式会社との間で委任契約(民法第643条)に基づく法定の機関であるのに対し、顧問との契約は法律行為でない事務の委託にあたる準委任契約(民法第656条)に整理されるのが一般的で、法律上の位置づけが異なります。
つまり「顧問」という肩書きは、企業が社内の呼称として任意に用いているものであり、法律が内容を定めた役職ではありません。設置義務もなく、何人置いてもよく、権限の範囲・報酬・関わり方はすべて契約や社内規程で自由に設計できます。この「法定の縛りがない柔軟さ」こそが、顧問という立場の本質だといえます。
登記の面からも同様のことがいえます。会社法第911条第3項は、設立登記において取締役・代表取締役・会計参与・監査役の氏名等を登記事項として定めていますが、この登記事項の一覧に顧問は含まれません。役員は氏名を含めて登記簿に公示される法定の存在であるのに対し、顧問は登記の対象にもならない、契約上・社内呼称上の立場だという点でも違いが表れています。
ポイント:会社法上の「役員」は取締役・会計参与・監査役の3つのみ(会社法第329条第1項)。顧問はここに含まれず、法定の役職・機関でもありません。名刺の肩書きに「顧問」とあっても、権限の範囲は会社ごとに契約や社内規程で個別に定められています。
同じく法定の役職ではない立場として「執行役員」や「相談役」があります。執行役員は会社法上の役員ではありませんが、雇用契約に基づき業務執行の一部を担う常勤のポジションとして設計されるのが一般的で、非常勤で助言に専念する顧問とは関わり方が異なります。相談役についても、会社法上の位置づけは顧問と同様に法定の機関ではありませんが、社内での成り立ちや期待される役割が異なるため、両者を混同しないよう注意が必要です。相談役との違いは顧問と相談役の違いで詳しく解説しています。
顧問と従業員・取締役・コンサルタントとの違い
「顧問」は似た立場と混同されがちですが、契約形態・指揮命令の有無・法律上の位置づけ・意思決定権がそれぞれ異なります。
| 立場 | 契約形態 | 指揮命令 | 法律上の位置づけ | 意思決定権 |
|---|---|---|---|---|
| 顧問 | 業務委託(準委任が中心) | 原則なし | 法定の役職・機関ではない | なし(助言のみ) |
| 従業員 | 雇用契約 | あり | 労働基準法第9条の「労働者」 | なし(実務遂行) |
| 取締役(役員) | 委任(会社法第330条) | 原則なし(取締役会の一員) | 会社法第329条第1項の「役員」 | あり(取締役会での議決権) |
| コンサルタント | 業務委託(準委任・請負) | 原則なし | 法定の役職・機関ではない | なし(提案のみ) |
顧問の立ち位置を一言でまとめると、「議決権も執行権も持たないが、契約に基づいて継続的に関わる外部の助言者」です。取締役会の構成を変えずに第三者の視点を経営に取り入れられる点が、役員である取締役との大きな違いになります。コンサルタントとの違いは、特定プロジェクトを有期で請け負うか、継続的な相談相手として関わるかという関与の形にあります。社外取締役・執行役員との詳しい対比表は顧問の立ち位置・役割にまとめているので、あわせてご確認ください。
混同されやすい理由の一つは、日本企業では「顧問」という肩書きが、退任した元取締役や元代表者に対して名誉的・慣習的に用いられることがある点です。その場合でも、法律上の位置づけは契約内容によって決まります。委任契約に基づき役員としての権限を一部残す形であれば会社法上の役員に準じた扱いになり得ますし、業務委託契約に切り替えて助言のみを行う形であれば、本記事で説明してきた「法定の役職ではない顧問」にあたります。肩書きだけでなく契約書の内容を確認することが実務上は重要です。
顧問の種類
顧問は、担当する専門分野によって呼び方や期待される役割が変わります。代表的な種類は次のとおりです。
| 顧問の種類 | 主な役割 |
|---|---|
| 経営顧問 | 経営者の相談役。事業戦略・組織・資金繰りなど経営全般について助言する |
| 技術顧問 | 技術戦略・システム設計・エンジニア組織など技術面の意思決定を補助する |
| 営業顧問 | 販路開拓・人脈紹介の推進役。商談への同席などで受注を後押しする |
| 財務・法務・税務顧問 | 資金調達・契約リスク・税務など、専門実務を継続的にみる |
経営顧問については経営顧問とは(役割・社外取締役との違い)、技術顧問については技術顧問とは(役割・CTOとの違い)で、それぞれの立場の詳しい役割や契約形態を解説しています。財務・法務・税務の分野については法務顧問(顧問弁護士)・税務顧問(顧問税理士)、営業分野については営業顧問をご覧ください。種類ごとの一覧を横断的に比較したい場合は顧問の種類一覧にまとめています。
一人の顧問が複数の分野を兼ねることもあれば、経営顧問と技術顧問のように異なる専門分野の顧問を並行して契約する企業もあります。どちらが正解というわけではなく、自社が抱える課題の性質(経営全般の相談なのか、特定の専門分野の相談なのか)によって、必要な顧問の種類と人数は変わってきます。まずは自社の課題を分野ごとに切り分けて整理することが、種類選びの第一歩になります。
どんな会社が・いつ顧問を必要とするか
顧問の活用が効果的なのは、社内だけでは判断材料や視点が足りない局面です。代表的な状況を整理すると次のとおりです。
| 状況 | 顧問が担える役割 |
|---|---|
| 創業期で相談相手がいない | 経営判断の壁打ち相手として、経験に基づく視点を提供する |
| 新規事業・M&Aなどの重要判断が迫っている | 専門分野の知見から、リスクや論点の整理を助言する |
| 特定分野の専門知識が社内にない | 技術・法務・財務など不足している専門性を継続的に補完する |
| 対外的な信用を補強したい | 実績のある顧問の関与が、取引先や金融機関への一定の安心材料になり得る |
| 組織拡大期でガバナンスを整えたい | 社外の客観的な視点から、体制づくりへの助言を得る |
これらの状況が複数重なっている会社ほど、顧問を導入した際の効果を実感しやすい傾向があります。一方で、実務を担う人員そのものが不足している場合は、顧問の助言だけでは解決せず、採用や業務委託エンジニア・スタッフの活用と組み合わせる必要があります。自社が今どの局面にあり、何を優先課題としているかを整理してから顧問を探すことが、専門分野のミスマッチを避ける近道です。
企業のフェーズによっても、顧問に求める役割は変わります。創業間もない段階では、経営者一人では判断しづらい論点についての壁打ち相手としての性格が強くなりやすく、事業が拡大するにつれて、特定分野(技術・財務・法務など)に特化した顧問を個別に起用するケースが増えていきます。常に同じ顧問体制を維持するのではなく、事業のフェーズに応じて必要な専門分野を見直すことも、長期的に顧問を活用するうえでの考え方の一つです。
顧問の契約形態・稼働・報酬の考え方
顧問との契約は、雇用契約ではなく業務委託契約(準委任契約が中心)を用いるのが一般的です。関わり方にはいくつかの型があり、企業の課題や期間に応じて使い分けられます。
| 契約形態 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 月額固定の継続契約 | 月あたりの稼働時間・関与範囲を定めて継続的に関わる | 経営や特定分野に継続的な相談相手が欲しい場合 |
| スポット・単発相談 | 特定の論点について単発で助言を受ける | 課題が明確で、継続契約までは必要ない場合 |
| 成果報酬・固定報酬の併用 | 基本報酬に加えて、成果に応じた報酬を組み合わせる | 紹介・受注などの成果が明確に測れる場合 |
報酬額そのものは法律で定められた基準がなく、業務内容・稼働頻度・専門性・企業規模などによって個別に取り決められるため、本記事では具体的な金額の断定は避けます。経営顧問・技術顧問など種類別の報酬レンジは顧問報酬の相場【役職・企業規模別】、中小企業向けの目安は中小企業の顧問報酬相場にまとめていますので、そちらをご確認ください。
顧問は一つの企業に専属するとは限らず、複数の企業と同時に契約を結ぶ働き方が一般的です。これは、複数社の支援を通じて得た知見を横断的に提供できるという顧問側の強みである一方、一社あたりに割ける稼働時間には限りがあることも意味します。契約時には、月あたりどの程度の稼働時間を確保できるのか、緊急時の相談にどこまで対応できるのかを具体的にすり合わせておくと、後から「思っていたより関わってもらえない」というすれ違いを防ぎやすくなります。
契約書には、業務範囲・稼働の目安(来社頻度やオンライン対応の可否)・報酬額と支払い方法・秘密保持・契約解除の条件を明記しておくことが、後々のトラブルを避けるうえで重要です。契約書に盛り込むべき項目の詳細は顧問契約書の書き方と注意点で解説しています。
契約期間についても、法律上の決まりはありません。いきなり長期の契約を結ぶのではなく、まずは数ヶ月程度の期間で始め、実際の関わり方や成果を見極めたうえで、双方合意のもとに契約を更新・延長していくという進め方も一つの考え方です。契約更新の手続きや解除条件をあらかじめ取り決めておくことで、関係を見直したいときにも双方がスムーズに動けます。
顧問の選び方・依頼の流れ、顧問になるには
顧問選びで重要なのは、自社の課題と顧問の得意分野が一致しているかを見極めることです。実績や専門分野の確認、初回面談でのコミュニケーションのしやすさ、関与頻度の柔軟性、報酬の妥当性、守秘義務や利益相反への配慮など、確認すべき観点は複数あります。具体的な判断基準とチェックリストは失敗しない顧問の選び方にまとめているので、依頼前に一読することをおすすめします。顧問の紹介や個別のご相談については顧問一覧やお問い合わせからご確認いただけます。
逆に「顧問になりたい」という立場から見ると、顧問には国家資格や法定の要件はなく、特定分野での実務経験や実績、人脈などを背景に、企業と業務委託契約を結ぶことで顧問という立場になります。登録の流れやプロフィールの整え方、初めての案件獲得までのステップは顧問になるには(登録から契約まで)で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
依頼する側・顧問として関わる側のいずれにとっても、最初の面談で「何を相談したいか」「何を提供できるか」を具体的にすり合わせておくことが、契約後のミスマッチを防ぐ最も確実な方法です。抽象的な期待のまま契約を始めると、双方が「思っていたのと違う」と感じる原因になります。得意分野・過去の実績・関与できる頻度を面談の場で率直に確認し合うことが、良い関係の出発点になります。
顧問活用で失敗しやすいポイントと法務・税務の注意点
顧問を活かせる会社と活かせない会社の違いは、「顧問は法定の役職ではなく、権限も関わり方もすべて契約で決まる」という前提を正しく理解できているかにあります。
注意:よくある失敗は、①具体的な相談内容を用意せず「何でも相談してください」と丸投げしてしまう、②名刺の肩書きだけを「顧問」とし、契約で定めた権限と実態がずれてしまう、③秘密保持の取り決めが曖昧なまま経営情報を共有してしまう、の3つです。役割・権限・稼働・秘密保持は、口頭ではなく契約書で明確にしておくことが前提になります。
顧問を活用できている企業に共通するのは、経営者や担当者が「何を相談したいか」を事前に整理してから顧問との時間に臨んでいる点です。定例のミーティングを設定し、現状の課題や判断に迷っている案件を具体的に共有することで、顧問側も的確な助言を返しやすくなります。逆に、顧問に任せきりで社内の情報共有を怠ると、状況を把握していない顧問からの助言が的外れになり、双方にとって実りの少ない関係になってしまいます。
法務・税務面では、顧問契約は雇用契約ではなく業務委託契約(準委任契約が中心)であるため、社会保険の加入義務や労働基準法の適用は原則としてありません。一方で、契約の実態が指揮命令を伴う働き方に近い場合は、契約書の名称にかかわらず雇用契約や労働者性が問題になり得るため、稼働の実態と契約内容を一致させておく必要があります。「顧問」という肩書きで契約していても、実際には特定の勤務時間・場所を拘束し、業務の進め方も逐一指示しているような関わり方であれば、労働基準法第9条が定める「労働者」に該当すると判断される可能性があるため注意が必要です。
また、顧問が経営情報や技術情報など機密性の高い情報に触れる契約では、秘密保持の範囲を契約書で明確にしておくことも欠かせません。秘密として管理され公然と知られていない技術上・営業上の情報は、不正競争防止法第2条第6項が定める「営業秘密」として保護され得るものですが、保護を受けるには相応の秘密管理が前提となります。契約書の秘密保持条項に加えて、アクセス制限や資料の取り扱いルールなど、実務上の情報管理もあわせて行うことが重要です。
報酬の税務上の取り扱いについては、国税庁が公表する「源泉徴収が必要な報酬・料金等」の一覧では、原稿料・講演料のほか、弁護士・公認会計士・税理士など特定の資格を持つ人に支払う報酬・料金等が挙げられています。一般的な経営顧問・技術顧問への報酬はこの一覧に個別の区分としては明記されていませんが、顧問が弁護士や税理士などの資格に基づいて報酬を受け取る場合は、その資格に応じた源泉徴収の対象になり得ます。具体的な源泉徴収の要否や消費税・インボイスの扱いは契約内容によって異なるため、契約前に税理士へ確認することをおすすめします。契約書に定めるべき項目は顧問契約書の書き方と注意点、責任の範囲については顧問の責任範囲もあわせてご確認ください。
留意点:本記事は一般的な情報提供を目的としており、法律・税務に関する個別の助言を行うものではありません。契約書の作成・レビューや税務処理の判断は、弁護士・税理士など専門家への相談を推奨します。
まとめ
顧問とは、企業や組織に対して外部の専門的な立場から助言を行う人、またはその契約上の立場のことで、読み方は「こもん」です。多くは業務委託契約(準委任契約が中心)に基づく非常勤の関わりで、会社法が定める「役員」(取締役・会計参与・監査役)には含まれず、法定の役職・機関でもありません。権限・報酬・関わり方は、すべて契約や社内規程で自由に設計するものだという前提を押さえておくことが、顧問を正しく理解し活用する第一歩になります。
「顧問は役員か」「顧問は役職か」という疑問への答えはいずれも「いいえ」ですが、それは顧問という立場に価値がないという意味ではありません。法定の権限や責任を負わないからこそ、しがらみのない客観的な助言を得やすいというのが、多くの企業が顧問を活用する理由です。役職としての重みではなく、契約で定めた役割をどれだけ具体的に設計できるかが、顧問を活かせるかどうかを左右します。
「顧問とは何か」「顧問は役職なのか、役員なのか」という基本を押さえたうえで、自社の課題がどの専門分野に該当するのかを整理し、種類別の記事や報酬相場・選び方の記事もあわせて確認することで、顧問という選択肢を過不足なく検討できるようになります。種類別の役割は経営顧問とは・技術顧問とは、立ち位置の詳しい比較は顧問の立ち位置・役割、報酬の考え方は顧問報酬の相場、顧問として活動したい方は顧問になるにはで、それぞれ詳しく解説しています。自社の課題に合った顧問の活用や依頼をご検討の際は、あわせてご確認ください。
本記事の監修
齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)— 顧問制度・経営支援を含む複数事業を統括し、実務で得た知見をもとに本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。